にきびの最近の記事

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1、赤いニキビがパラパラたくさん出来ている。それなのに抗生物質(化膿止め)はもう効かない。早くニキビを治したいな

2、顔をこすり過ぎちゃった。優しく洗わなくちゃあ駄目よって言われたんだけれど、この赤ら顔 何とかならないかしら。

3、ちょっと肌に元気がない。仕事も忙しいし、オフィスも乾いて、調子悪いのよね

4、生理のまえになると、ニキビが出来るの。生理前にちょっと出来る治療ってないかしら

こんな方に一番の治療は、フォトセラピー+イオン導入です。

でもフォトフェイシャルってちょっと高いな、しみはあまり無いし、どちらかというと全体的なニキビや赤みが気になるの と言う方にメディラックスによるフォトセラピーとイオン導入(定価10,500円)をずっとさせて頂いてきました。

今回 新しいハンドピースにバージョンアップしたのを記念に(なんと4本目です)、フォトイオンのセットキャンペーンをします。

 内容は5回の光治療(メディラックス+モイスチャージェルのイオン導入)を税込み44,100円(42,000円+tax)  16%のお値引きです。12月15日まで

 美夏クリニックには光治療器(IPL、フラッシュランプ、フォトセラピー)が2台あります。一つは何回もご紹介しているルミナスワンのフォトフェイシャルファースト、もう一台がパロマー社のメディラックスです。

 プリセット型といって、もともとの照射のパターンが最初から組み込まれている車で言えばオートマチック。 美夏クリニックでは、このメディラックスがふわっとお顔全体に照射し、モイスチャージェル(マルチビタミン剤)によるイオン導入をフォトイオンって呼んで、それこそ7年間施術させて頂いています。

 しみの改善には、波長やパルス幅(光の照射される時間)、エネルギー量の調整が自由なわけではないので、ちょっと難しい。でもね、メディラックスの波長(ラックスYのハンドピース)って525nm~1200nmで、結構メラニンに反応する。ルミナスの一番左のフィルターが515nmだから、結構それに匹敵するメラニンへの反応性が望める。しかもシングルパルス!!(分かる人には分かる設定ですね)

 今回の肌質改善のキャンペーンでは、スポット照射は致しません。大体10msecのパルス幅なので、オーロラ(シネロンのEライト)よりパルス幅が短い分鋭い。エネルギー量は大体10J前後までです。プリセット型の光照射では、コストパーフォーマンスにかなりご満足頂けると思います。(フォトフェイシャルファーストとは全く適応が異なりますので、ご相談くださいね)

 

 

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 ディフェリンは、もともとトレチノイン(レチノイン酸、ビタミンA酸、レチノイド)の副反応である 赤くなる、乾燥する、剥ける という現象を抑えた薬です。

 矢印の黄色い部分が脂腺。脂腺で作られた皮脂は毛穴を通して赤い矢印から排出されます。その排出がうまくいかず、毛穴に脂と角化物がたまったのがcomedoです。ニキビのもとですね。

 トレチノインもディフェリンも、基底膜という皮膚の細胞が細胞分裂するところに働き、新しい皮膚の細胞をたくさん作ります。そうすると、たまった皮脂comedoは、8-12週かけて細胞分裂にともなって少しずつ上へ上へと押し上げられ、最終的には排出されます。

 これらの薬には、他の細胞に対しても新陳代謝を良くする作用があります。つまり、血管を新生するので赤くなる、繊維芽細胞を刺激してコラーゲンをたくさん作る。

それで、美夏クリニックでの経験則です。先ほどの副反応の 赤くなる、乾燥する という現象は、主作用のcomedoを排出する作用の強さとパラレルです。言い換えると赤くなり乾燥するほど、早く良くなるーー。

 でもね、乾燥しすぎてかぶれちゃう(刺激性の接触性皮膚炎)になっちゃうと、やりすぎなの。

 使用している方への現実的かつ実際的な注意

1、2-3月かけて改善する薬なので、すぐには良くならない。それどころか深いコメドcomedoが浮いてくるので、場合によっては3-5週くらいだと、悪くなったように見える

2、赤みや乾燥はある程度は仕方がない。とくに口の周りは渇きます。動くから、地震の時の地割れみたいになっちゃう。(口の周り塗っていないのにーーっておっしゃいます)

 口角や眼尻が切れてくるとか、痒くて夜搔いているなんて言うときには、外来受診をした方が良いと思います。美夏クリニックでは、赤みや乾燥がはっきりしてきたら、2週間は1日おき(隔日)に1回塗るようにしてねと、お話しています。それでも使えない人が、10%くらいはおいでです。どうぞ無理なさらないで、主治医とよく相談して使って下さいね。

3、もともとトレチノインやディフェリンは、肌荒れしやすい薬なの。間違ったスキンケアをしたままでは、うまく使えない。ファンデの選び方、洗顔の仕方、保湿剤の使い方をよーく主治医やスタッフにお聞きになってくださいね。(洗いすぎるな、こすりすぎるな、に尽きますけれど)

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 ニキビ治療のグローバルスタンダードであるディフェリン(アダパレン)がようやく本日発売です。今朝知り合いのウェブを見ていて知りました。

 写真の一番右の製剤です。もちろん日本語表記されています。まだ現品をわたくしは拝見していません。製薬会社さんも案内には、おいでになりません。それで、輸入したときの製剤の写真です。左の二つはレチンAーートレチノインです。

 ディファリンはトレチノイン(レチノイン酸、ビタミンA酸)と良く似た働きをします。

 細胞の新陳代謝を高め、貯留したコメド(皮脂)を排出し面疱形成を予防します。

 ビタミンAの薬は、患者さんによって作用の強さにばらつきがあるのが特徴だと思います。今からの時期はやや乾燥が気になります。またサンスクリーンは必須ですよ。

 適応症が、顔だけになっていました。身体は乾燥しやすいのがその理由かなと思いました。

 いずれにせよ朗報です。わたくしはかなり嬉しい。にきびの患者さんが減って良いことです。

アダパレンの記事は こちら
にきびの記事は こちら

http://www.galderma.jp/c_medical/pdf/pi.pdf ガルデルマの添付文書です

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 毛穴に詰まった皮脂や角化物が、空気と触れると酸化して黒い色になります。黒ニキビとか開放面疱と言います。

比較的年齢の高い人に出来る場合があります。写真を撮らせて頂いたので、お見せしますね。見た目を気にして治療するなら、トレチノインやアダパレンなどの薬を使います。圧子で押し出すこともあります

 比較的男性のほうが多いでしょうか。

 本日は雨降りで、皮膚科の患者さんが多い一日でした。

筑田Dr.がブロックブログに書いた記事を、こちらのブログにいくつかアップし直しました。またフライフィッシングなど趣味を再開する様です。楽しそうですね。こちら などです。

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 コメドは皮脂と角化物から出来ていて、ニキビの元です。

そしてそのコメドは毛穴から排出される量より生産される量が多ければ、いずれ貯まってきます。(貯金ならいいのにね)今日は生産量を抑えるにはというお話です。

 コメドとなる皮脂を作る皮脂腺は、アンドロゲンで支配されています。そうですね、10台後半の脂ぎった男の子を想像していただければ、理解しやすいと思います。この年代の男性はアンドロゲンの分泌が盛んなのですね。

 女性では、いわゆるホルモンバランスが悪いと、アンドロゲンがやや過剰になって、皮脂腺が刺激され皮脂の生産量が多くなりがちです。

 もちろん月の周期が整っていない場合もありますが、婦人科的には問題がない(つまり月の周期には影響がない)時でも、成長過程にあるとか、多忙であるとか、ストレスがたまっているとか、気持ちの上で大変な時期だとか、睡眠不足だとかーーー。それこそ色々な理由で、ホルモンのバランスはくるってしまいます。

 にきび治療で、どうもこの皮脂の生産量が多いことが原因の一つだと考えられる場合には、アンドロゲンを抑え、女性ホルモンを賦活化する治療をします。(ただ、男性には女性ホルモンをアップさせる治療は向きません。ちょっとまずいですよねーーーー。)

1、婦人科治療が必要と思われるときには、産婦人科の先生を紹介しています。ピルの処方をお願いするときもあります。

2、アルダクトンA(スピロノラクトン)という利尿剤(尿をたくさん出す薬)を使う。おひげのラインに相当する部分にニキビが出来やすい人には、良い結果が出やすいと思っています。

皮脂分泌が抑えられ、テカリや脂っぽさがなくなってよろこんでいただくこともあります。肝斑には注意した方が良い。添付文書の副作用にも記載がありますしね。

3、漢方治療 穏やかにヘルシーに作用して、漢方が効けばそれがベストかな。少し時間がかかるのが欠点です。ただ18歳未満の発達途中の方には、漢方が第一選択だと美夏DR.は思っています。

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  コメドにくっついた常在菌の炎症で、赤いニキビはできます。 炎症性ざ瘡といいます。

 抗生物質のミノサイクリン(商品名はミノなんとかと言うことが多い)やロキシスロマイシン(ルリッドなど)などが投薬されることが良くあります。

 抗生物質投与の目的

1、炎症を起こす原因となっている常在菌を抑える

2、炎症そのものを抑制する

3、脂質代謝を抑える の3点でしょう。

デメリットは、

1、過敏症(皮膚の発疹、薬剤性肝障害、間質性肺炎)

2、妊娠したばあいの影響

3、薬に効かないタイプの常在菌が発生する(薬剤耐性菌)。

4、光過敏性がでることがある

5、カンジダ膣炎

6、年齢が低いと、歯の横染

7、立ちくらみ、気分不快などです。

  その人に合わない治療であれば、変更してゆくことになります。保険適応がありますのでコストが低くてすむこと赤みのひきが早い、場合によってシャープに効くなどのメリットがあります。お財布に優しい治療ですね。

 赤いニキビに、光やレーザー治療をすることがあります。身体に優しいけれど、保険適応がないので、お財布には優しくないですね。その話は次回にしましょう。    

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 毛穴からの皮脂の排出量よりも、皮脂腺での生産量が多ければ、いずれコメドは貯留してきます。

 皮脂の排出を促す治療の一つにケミカルピーリングがあります。15年くらい前から、保険適応はありませんが、一般的な治療になっていると思います。

 ケミカルピーリングは皮膚の表面に薬を塗って、皮膚を剥がす手技です。日本では、グリコール酸や乳酸などのフルーツ酸が一番使われています。、剥離する層もvery superfacialと分類する皮脂と角質層の一部をはがすというきわめて浅いピーリングが一般的です。

 ケミカルピーリングの効果は

1、皮膚表面のくすみが取れる  2、皮膚に塗る薬の浸透性がよくなる。(バリアが破綻される)  3、コメドの排出が促される。  4、新陳代謝が促される ということになると思います。

 ニキビ治療においては、3番目のコメドの排出が促されるという効果が期待されているわけですが、コメドそのものを持ち上げて排出させるまでの効果はなかなか期待できません。

 ちょうど皮膚科学会のケミカルピーリングを説明してあるサイトがありましたので、ご覧ください。こちら

 このウェブサイトによれば、中等症の患者さんで2週間に1回の治療を6回、重症の場合は10回で、大体新しいニキビができるのを抑えられると記載されています。3ヶ月から5ヶ月ですね。ちょっと時間がかかりすぎている気が致します。ビタミンAのほうが早いかしら?アダパレンだと3月で60%の減少率というデータを拝見したので、同等かも知れません。トレチのほうがもう少し早く減少すると思います。

また、先月号の皮膚科学会誌にケミカルピーリングガイドラインが載っていました。それによると、ケミカルピーリングの弱いレベルでのエビデンス(効果)がある、すなわち「良質な根拠は少ないが、選択肢の一つとして推奨する」という効果がある疾患は、ざ瘡(にきび)、小さい斑状の日光黒子、小皺でした。他の皮膚の病気には、エビデンスなし。

 手技も道具なので使いようです。過去のピーリングについての記事はこちら

 美夏Dr.は、ニキビ治療としてはトレチノインの使えない人に、面疱処置を併用して、ややしっかりめのピーリングをする。またはかなり濃度を低くして、くすみをとりハイドロキノンやビタミンの浸透性をよくするのにピーリングをする。という2通りの治療をしています。最近では、後者の使い方の方が多いように思います。

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 ビタミンAの製材でトレチノインという薬があります。

 レチノイン酸とかトレチノイン、レチンA、レノーバなどという名前で流通しています。

 新陳代謝を促す薬です。基底層で細胞の分裂が促され、毛包脂腺系でもその基底膜で代謝があがります。するとニキビではコメドが少しずつ浮いてきて排出され、コメドを作らないように作用します。大体8週間くらい塗って、コメドをなくそうというものです。浮いてくるので、使い始めて4週前後でコメドが目立つ時期がある時があります。

 一番右がアダパレン(ディファラン)という薬です。トレチノインにおけるかさつきや赤みという副反応を抑えたもの。

これらの薬を使うときのポイントは、かなり感受性が患者さんによって異なるので、患者さんの反応と治療目的(ニキビとしみでは違うから)で量や濃度を自在に変えてゆくことにあると思います。この辺の細かい使い分けが職人芸的で医師としては結構楽しい。

 最近では炎症後色素沈着の早い時期に使っています。結構使い勝手がよくて、美夏Dr.のお気に入りです。

 どんな時にどんな使い方をするのか、主治医とよく相談して使ってくださいね。

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 皮脂は左向きの矢印にある皮脂腺で作られ、右向き赤矢印の毛穴の部分から排出されます。(大鵬薬品のウェブサイトからお借りしました。こういう図を使わせていただけるのは本当にありがたいです。)

 この皮脂腺で生産される皮脂の量よりも、毛穴から排出される皮脂の量が少なければ、当然皮脂はコメドとなって、毛穴にたまる。単にインとアウトの関係。お財布でも同じ、使う額より多く入ってくれば貯まる。体重も同じ、摂取するエネルギー量が使われるエヘルギー量より多ければ、体重は増加する。

 生産を促すものはアンドロゲンという男性ホルモンです。

 生理不順の人でコメドになりやすいという人はよく拝見します。また、反対にピルで改善したという話も良く聞きます。(ただピルは両刃の剣みたいなところはある。たまにとても悪化する人もいる。肝斑も少々心配。)

 まあ産婦人科的にはあまり問題がないけれど、いわゆるホルモンバランスが悪いというくらいの方が多い。

 排出を抑えるのは

一つはお化粧で毛穴を詰めちゃう いつもスキンケア指導をさせていただいています

二つめにはアクネ桿菌等による炎症で毛穴が閉じる ただUVカメラなんかで撮影してみるとアクネ桿菌の産生するポルフィリンが染まる患者さんは少ないので、実は言われているほどにはアクネ桿菌によるニキビって多くないと思っています。アクネ桿菌って、嫌気性菌なので普通の培養では検出されないのよね。

簡単に言ってしまうと、

コメドの治療は皮脂の生産を抑える(アンドロゲンを抑える)ことと毛穴から皮脂を追い出すことの二つの方向性がある。しかも、一度コメドやニキビが治ったって、そのインとアウトのバランスが取れていなければ遅かれ早かれ再発する

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毛穴につまった(皮脂など)は、その後どうなるのでしょうか?

普通はこの赤いニキビ(炎症性座瘡)となって、つぶれて中身は排出されます。傷あとが気になります。

 

 

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 赤いニキビになってつぶれた傷より、損失が少ない面ぽう処置。

 先端が丸い圧子がこの処置専用にあります。

 皺の方向にをわずかに刺して、そっと押すと中に詰まったコメドが出てきます。出やすい人となかなか出しにくい人がいます。

 針の代わりに施設によっては炭酸ガスレーザーで穴を開けています。ただ炭酸ガスレーザーって熱が発生するので、美夏DR.は針の方が傷が目立たないと思っています。

1、一時的に炎症後色素沈着が目立つ場合がある、

2、大きなコメドだと場合によって凹むのが欠点です。

それでも赤いニキビになって排出されるより、結果はきれい。

もう一つが薬で追い出す
トレチノインとかアダパレンというビタミンAの塗り薬です。8-12週の使用で大体コメドは排出されます。現在は健康保険対象外です。美夏Dr.の好きな薬です。

 
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 ニキビがなぜ出来るのかどのように治療をしているかについて、しばらく紹介します。

 ニキビの元はコメドです。 この写真で黒い矢印の所です。白ニキビとか面ぽうとも言います。

 膨らんでいる中身は、皮脂角化物(垢のようなもの。皮膚から脱落する前の核を失った細胞など)です。

 皮脂腺って毛穴に開いています。だから皮脂腺で作られた皮脂は毛穴を通って皮膚の表面に出てくる。その皮脂が出てくる途中で詰まってしまって、毛穴の深い部分に角化物と一緒に貯まってしまったのがコメドです。

 そのコメドに皮膚の常在菌が感染して炎症を起こしたのが、赤いニキビ(炎症性座瘡)です。写真の赤い矢印。

 このコメドをいかに治療するか、これが大事です。

写真を撮らせてくれて、ブログにアップすることを承諾してくださった患者さま、感謝です。

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 ちょっと大上段に振りかぶりすぎですし、まだ考えがまとまっているわけではありませんがーーー。

 

 医療機関で皮膚科の診療は、処置と呼ばれる手技もありますが、主として薬を用います。

 美夏クリニックでは治療は患者さんの希望をなるべく生かした治療をするようにしています。疾患は、保険適応のあるものは原則として薬によるオーソドックスな治療をファーストチョイスにしています。


 それで結局脂漏性皮膚炎については、ステロイドや抗真菌剤を使用することが多いですし、尋常性座そう(にきび)に最初は処置と抗生物質を処方することも多い。エビデンスもありますしね。


 でも身体全体の恒常性を考えると、常在菌に対して殺菌的または静菌的に働く薬剤の方が好ましいのか、穏やかではあるにしても皮膚に直接働く美容皮膚科的な治療の方が好ましいのか、時々迷います。

 微生物に働く薬剤は重要な武器ですが、常在菌叢のバランスを崩してしまったり、薬に効かない菌を残す(または遺伝子変異で耐性菌を作る)のはやむを得ない部分があります。オープンで、恒常性を崩しやすい皮膚に長く使う薬剤ではないように思います。

 写真はルミナスワンです。赤い座そう(ニキビ)にフォトフェイシャルファーストを使うのは費用の面から行けば、財布に優しい治療とは言えません。でも抗生物質で薬剤耐性菌を作る可能性を考えると、身体には優しい治療だなと思います。

 ああ、そうそう、ニキビの光治療のファーストチョイスは価格の安いメディラックスを照射しています。ルミナスワンでは、一番左のロングパルスヤグレーザーが、大きい赤い炎症性座そうには効果的。エネルギー量がIPL(intensive pulse light 光治療)に比べれば、とってもパワフル。メディラックス(IPL)だけでは大きな炎症性ざそうに、エネルギー量(熱殺菌するには)が不十分だった方にも、強力な武器になりました。

 そうですね、薬剤と美容皮膚科的処置に分けると話が混乱しますね。いずれちょっと整理する必要がありそうです。

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 ニキビを皮膚科では尋常性座瘡と言います。

 一般的に腕や胸背中のニキビでは、コメドという皮脂の固まり(いわば白にきび)に常在菌のマラセチアというカビが巣くって炎症性座そうを引き起こすことがあります。マラセチアは常在菌で脂を好む真菌です。ステロイドを塗っていたような場所ですと、この画像よりも程度がひどく、一面に小さい赤い膨らみができます。

 特徴としては、普通のニキビよりもやや小さめの赤い小さいニキビがどちらかというとモノトーンな感じで出来ます。美夏クリニックでも、時々拝見致します。患者さまにお願いして公表しても良い画像を撮影させて頂いたので、アップいたします。

 抗真菌剤を4-8週使うとかなり軽快しますが、脂の分泌の良いときになると再発するのが難点です。 額の生え際や胸背中などで、普通のニキビ治療であまり良くならない場合には、抗真菌剤を使用してみるのも良い選択なのですが、4-8週と言うところも難点ですね。

 ちなみに、胸や背中にコメドを追い出すトレチノインを使うのは結構難しいと思っています。コメドの排出に良いくらいの濃度で使うと、結構乾燥やかゆみが出現し時に皮脂欠乏性湿疹になってしまうのでちょっと簡単で安全な治療とは言い難い。ピーリングやフォトの方が簡単だと思いますけれど、背中などは面積が広いのでコストが高くなりやすいのと、再発が多いことから、コストベネフィットが悪いと思っています。

 もう少しまとめて書きたいのですが、このところ診療中はかなり忙しく、書きなぐりになってしまってすみません。読みたい本も一杯有るのですが、診療で手が一杯になっています。

 もし良いご意見があれば、コメントしてくださいね。

 ニキビダニを顕微鏡で見つけたり、文章でお話したときには、いつも面倒くさがり屋(鮫肌)ナースとの一こまを思い出します。

http://mika-ns.jugem.jp/?day=20070411

 インパクトが強かったのでーーー。私も書こうかどうか迷ったのですが、直接書いてくれたので、ご案内しておきますね。

 美夏クリニック http://www.mika-clinic.com 

 顕微鏡で色々覗いていると時間がたつのを忘れてしまいます。

 開業してしばらくは暇で暇で、毎日顕微鏡で楽しんでいました。おかげでどんな皮膚には、どんな常在菌が住みやすいか、結構身体で覚えました。

 つくづく感じることは
 例えば治療方法、例えば化粧品、例えばスキンケアの仕方
みんな必要なやり方は違います。でもニキビの人はニキビ用のなんとか、とか、赤ら顔の方はこの治療法とか、どうしてもパターンで考えてしまうんですね。大事なことは診断です。

posted at 2007/04/14 10:00 | kojitomika |
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ニキビダニという皮膚の常在菌がいます。ダニですので、「菌」というのはあまり適切ではないかもしれません。このニキビダニは、にきびの鑑別診断に重要です。ニキビダニはアクネ桿菌やマラセチア同様、皮脂の好きなムシです。
 若い女性で皮脂分泌がやや過剰な方の、毛穴に詰まっているコメドを、顕微鏡で拝見すると、たいていの場合ニキビダニがいくつか見つかります。教科書的には、おろしわさびのような形と言われます。顕微鏡で拝見すると、ちょっとごつごつしていて、足が動く。たしかに昆虫です。

 看護教育を受けてきたはずのナースでもたいていは、自分の皮膚にニキビダニがもぞもぞ動いていると、想像したことは無い。
 美夏クリニックに来てくれたナースに、この動いているニキビダニを見せると、結構反応が人によって異なっています。「きゃあ!気持ち悪ーい」と汚いものを見たようにぞっとしているというのが、ひとつのパターン。もうひとつが 「えー!動いている。面白い。こんなのいるのね、見せて見せて」。
 美夏Dr.も虫愛ずる方なので、結構面白くて顕微鏡に向かう時間が長くなります。

 皮膚の常在菌は、300種類近くもあるそうです。ひとの皮膚の表面で、その300種類がそれなりのバランスをとって、ひとつの世界を作っています。
http://mika-clinic-drs.bblog.jp/category/homeostasis/
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/6333137.stm

 常在菌が悪さをするのは、皮膚の恒常性(バランス)が崩れた時。
 ニキビダニを例にとれば、外用ステロイドの量が多くなったときが一番頻度が高い。オイルクレンジングを使っていらっしゃる方で、時にニキビダニが増えちゃっている方も時に拝見しますけれどーーー。

posted at 2007/04/06 21:04 | kojitomika |
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 ニキビは、慢性の再発性の疾患です。悪化因子がたくさんありますので、それをきちんと診断し、その悪化因子のそれぞれに治療をしないと、なかなかきれいになりません。勿論日々のスキンケアが一番重要です。
 またかなり状況が良くなっても、体調が悪かったり、生理が不順になったり、色々な要素で再度悪化します。よく美容系の学会や研究会では、「半年の壁」という言葉を聞きます。治療して、一端良くなっても、にきびの出来やすい状況が改善されていなければ、半年くらいで再発してくる場合がある。

 このニキビの出来やすい状況とは
1、ホルモン状態(いわゆるホルモンバランスが悪い。言い換えると産婦人科的にはあまり問題がないけれどーーー妊娠出産には支障がないけれどーーー脂腺を刺激するアンドロゲンがやや多い状態。勿論産婦人科的にも問題があるようであれば、その状態が改善しないとなかなか大変です。)
2、ストレスや過労で、免疫状態が悪いーー皮膚が治るまでの力がない
3、化粧でニキビを作りやすくしている
4、もともとにきびの出来やすい家系で年齢的にも、まだにきびのさかりである
 などがあります。

 ところでニキビ治療のスタンダードに抗生物質の投与というのがあります。長期にわたる抗生物質の投与は、過敏症などの副作用のほかに、薬剤耐性菌を作り出す、全身の常在菌のバランスを崩す(カンジダ症や下痢など)などのリスクがあります。抗生物質の投与によるメリットが、リスクを上回れば、それはそれでよいと思います。

 ニキビ治療における抗生物質の投与は、細菌による感染や炎症を抑える目的でなされますが、薬の代わりにフォトセラピーやレーザーを照射するというやり方があります。
 赤い色に反応すると熱を発生し、特に赤みのつよい炎症性ざそうに効果があります。機械(つまり厳密な波長)はあまり選ばないように思っています。400nm台の波長が、アクネ桿菌の産生するポルフィリンに反応し、より選択的であるという論があります。でもブラックライトを照射してみると、ポルフィリンの紫色が強くでる患者さんは必ずしも多くない。どうかな、印象では30%位に思います。巷で言われているほどに、アクネ桿菌が主体となっているにきびは多くはないのでしょう
 もともとアクネ桿菌は、嫌気性菌といって空気が嫌いなので、確認が難しいんですよね。アクネ桿菌が、マラセチアと同じように脂が好きな常在菌であることも、ポイントです。

 美夏クリニック http://www.mika-clinic.com ではメディラックスによるフォトセラピーを時々させていただいています。フォトは肌質改善や赤みをとるのにも良いので、良い治療法だと思っていますけれど、自費診療になってしまうのが欠点ですね。


 にきびの患者さんの数は元々多い。
 保険診療の範囲内で満足のゆく結果が出れば、それで良いでしょうし、薬が心配なら光治療なども良い。かなり治療方法が多岐にわたるので、返って患者さんの選択肢が多くて大変かもしれません。良く相談して負担のない治療から始めるのが良いと思います。

 若返りの治療器のサーマクールが、ニキビ治療にも良い成績です。高価な治療なので、あまり日本では施行されておらず、ご存知でない方もおいでですけれど。

 美夏クリニックでは、普通の皮膚科的治療だけの方とか、漢方のみとか、トレチノインやフォトセラピーの方とか色々な方がいます。どの治療が優れているというよりも、患者さんの状態や希望で選んでいただいています。

 トレチノインは、決して魔法の薬ではありませんけれど、そして現在保険の適応はありませんけれど、よい薬だと思っています。コメドを追い出す薬です。治験が行われているそうなので、近々認可されるのではないでしょうか。私ははやく厚生労働省が認可し、もっと多くのニキビの患者さんが使えるようになればよいなと思っています。

posted at 2007/01/30 18:32 | kojitomika |
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アンチエイジングの実際 No.3 トレチノイン療法

 トレチノインという薬はビタミンA酸、レチノイン酸とも呼ばれるビタミンAの誘導体です。元々は、アクネ(ニキビ)の薬です。
http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/druginfo/medmaster/a682437.html

 ニキビの治療については、ウェブサイトにも書きました。
http://www.mika-clinic.com/kamoku/hihu05.htmlトレチノインを使う目的は、面疱(コメド=毛穴に詰まる皮脂と角化物の塊)を追い出すことにあります。ニキビ治療では、塗っている場所が赤くなるかならないかくらいの、マイルドな使用量で充分です。

 トレチノインは、患者さんによって反応の仕方に差があります。感受性の違いといってもよいかもしれません。少量でもすぐに赤くなるひと、かなりの量をぬっても余り効かないひとーーー。そのため、一律にこういう状態ならば、この量を塗るようにとは決められません。言いかえれば、医師の腕の見せ所。
ご自分で個人輸入などで入手され、適当にお使いになって、トラブルを起こしてしまって困っておられる方もおいでです。

 また、約8週間くらいで薬が効かなくなってきます。耐性ができたと言います。東大の吉村先生はレセプターのスイッチがオフになるんだよとおっしゃっています。このあたりのメカニズムが分かりにくいのですが、確かに臨床的には8週を過ぎると効きが悪い。

 USAで皮膚科医の奥様方がニキビ治療でトレチノインを塗っていたら、小皺が減ってきたということから、トレチノインの若返りの治療が始まったそうです。

 トレチノインは、細胞のターンオーバーを促す薬です。
 お腹にいる赤ちゃんにトレチノインが届いてしまうと(塗り薬では一応届かないとされていますが、飲み薬は大変危険です)、奇形を起こしやすくなる。厚生労働省は未認可ですので、保険の適応はありません。なので、妊娠の可能性がある女性には使いにくい。
 でもこの細胞のターンオーバーを促し、毛穴を締め、表皮内のメラニンを追い出すことで漂白するという作用は、アンチエイジングのコンセプトそのものです。

 私は、ニキビと毛穴、小皺目的にはマイルドに、漂白目的には強力にトレチノインを使っています。

 トレチノインもたくさん書くことがありますので、続きをお楽しみに


なすびNs. 「センセはトレチノイン好きだよね?」
美夏Dr.「だって効果確実、安い。これが嫌いな人はいないでしょう?」

なすびNs.「質問の方向を変えてみましょう。トレチノインで乾燥するっていうでしょ?これはどうなの?」
美夏Dr. 「トレチノインは皮膚の細胞が細胞分裂する基底層を刺激し、そのターンオーバーを促進するとされている。新しい細胞がどんどんできるの。そうすれば、当然垢となって落ちる細胞も増えるし、毛穴に詰まっているものも押し出される。
 垢となって落ちるということは、言いかえれば剥けるわけだから、結果としてのピーリング剤>。薬が作用する場所が、基底層ってことよね。

 当然のことながら、新陳代謝が活発になって、垢となって脱落する細胞が増えればそれに伴って水分も蒸発する。乾燥しやすくなる。
 だから、アトピー性皮膚炎の人など乾燥しやすい人には、トレチノインが使いにくい。

 ケミカルピーリングでは、皮膚表面に塗って直接角層を剥いて、結果として細胞分裂を促す。つまり反応としては逆方向なんだけれど、結局やっていることは同じ。ただ、ケミカルピーリングでは、毛穴の奥までは薬は届かないから、コメドを押し出すには弱いわけ。ケミカルピーリングも乾きやすくなるでしょ?」


なすびNs. 「感受性が違うって?」
美夏Dr.  「反応がね、人によってずいぶん違う。トレチノインの量が一番多いプログラムが、オバジのnu-dermだと思うんだけれど、これでさえあまり赤くならない人っているの。一見肌理が細かくて乾燥に傾きがちで敏感そうな肌でも、あまり赤くならない人もいれば、反対に丈夫そうだなっておもっても、真っ赤になる人もいる。一応使っていただいて、判断するようにしているけれど。」

なすびNs. 「赤くなったら辛いよね。ワタクシはオバジのnu-dermは、いくらお勧めされてもやる気がしない。美貌に自信がもてずに外を歩く期間が長いのは、そりゃあいくら結果がよくても、ワタクシ向けではありません。」
美夏Dr. 「ただね、個人の感受性の違いも大きいけれど、実は塗り方塗る量が患者さんによって、かなり個人差があるように感じている。このくらいで使ってねとは、説明しているけれど。」

なすびNs. 「赤くなるほど効くとも言っているじゃあない?」
美夏Dr. 「赤くなったら、ハイドロキノンでメラノサイトの活動を抑えておいたほうがいい。特に肝斑のあるかたは、トレチノイン塗って赤くなって、それで紫外線にあたったら、一度に黒くなる。あっという間に黒くなるからね。ただ、ニキビ目的で使うなら、赤くなる手前で充分に効いてくるから、その量を調整するのよ。

 あとね、どうしてもトレチノインはターンオーバーを促すから、場合によって炎症反応が強くなる。乾燥した上に炎症が起こると場合によって痒くなる。痒みで引っかいちゃうと今度は傷になる。痒くて掻いてしまうようになったら、トレチノインを塗るのを中止しなくてはならないの。これは、ニキビ治療でもしみ治療でもとても重要なこと。」 

posted at 2006/08/16 17:05 | kojitomika |
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