obagi nu-dermの最近のブログ記事
お久しぶりです。今年の夏は前半は雨が多く、あっという間に秋。
美容外科医の端くれである(はずの)女医としては毎年海でボディボードをするべきか、紫外線を避けて白い皮膚を保つ努力をするべきかーー。当然後者であるべき。なのに、例年青い海の誘惑に負けてしまう。
でも今年はお天気が私の味方でした。海水浴によい気候になった時にはもうお盆。クラゲがでる時期でした。それで「また紫外線で肝斑が黒くなってしまいました」という恥さらしなセリフは今年は言わなくてすみます。
"Every patient hates this program in the first 6 weeks."
オバジのnu-dermで一番つらい6週間がいつの間にか過ぎてしまいました。
今週末と来週末に学会があるので、昨日からトレチノインとエクスフォダームを止めています。
肝斑は薄くなっており、特に頬骨の上は随分目立たなくなっていると思っています。
もう12週で消えるところまでゆくか、そしてその場合にメンテナンスをどうするか思案のしどころです。
ヒアルロン酸とレディエッセも注入して1か月。触った感じは滑らかになり固まりとしては触れません。なじんでなくなっちゃったのかと思うくらいですが、この2枚の写真で比べると明らかに改善されています。
薬類は大体60gなので、1日1gのクリアをのぞけば、使用量の標準は1日0.5gです。1本で120日3クール分はある計算になります。ふむ、コストパーフォーマンスを考えると随分よい治療です。
それでは、Obagi nu-derm program が一番力を発揮するのは、どんな場合でしょうか
それはやっぱり肝斑だと思います。肝斑は身体の中のホルモン状況が皮膚に映しだされているものでしょう。だから再発再燃が極めて多い。勿論フォトフェイシャルもレーザーも(一部の治療を除いて)、効果は認められない。トレチノイン療法は、理論的には結果がでるはずなのですが、統計はとっていないけれどどうやら半分の患者さんは悪化している。(物理的な刺激を受けたか紫外線を浴びてしまったのでしょう。) でもnu-dermなら取れるーーー。(これから証明していかなくてはならないけれど)
Obagi nu-derm systemであっても、紫外線に当たりすぎたり、物理的な刺激が強い、プログラムの組み立て方に誤りがあるなどの場合は取れない。 nu-dermは、ハイドロキノンとトレチノインの量が多く、刺激によってメラノサイトが活発になってメラニンを生産するようになっても、それに勝る速度でメラニンを追い出してしまう。それがnu-dermの真髄だと思います。
トレチノイン療法は、繊細な治療方法だと思います。わずかの因子で成績が左右され、結果に個人差があります。このトレチノイン療法で上手く行かなかった人がnu-dermにトライするというのも、お勧めのやり方だと思いました。
オバジ開始30日-5週目の私です。
古い話で恐縮です。7年前にロサンゼルスのオバジのクリニックのnu-dermの講習会に参加した時、ディナーにMrs.Obagiに皆で招待されました。Dr.Obagiがおられたかどうか忘れてしまいました。
その席ですっぴんの美しいMrs.Obagiは
「このシステムの一番良いところは、いつも素顔でいられるようになることなのよ。」 と言っておられました。Obagi nu-derm system のキャッチコピーは、 「赤ちゃんのような皮膚に」ですものね。
面倒くさいとか、痛いとか文句を言いつつ、私も、"I hate this program"の時期が半分すぎ、なにやら肝斑も薄くなってきました。
でもね「素顔でいるためのプログラム」って言われたって、化粧がほとんど載らない(皮膚が日焼け直後みたいに剥けているから)。素顔でいられるプログラムじゃあなくて、素顔でいるしか方法がないプログラムじゃあないかって思わず毒づいてしまいます。
おかげさまで、クリーム類を塗った後の化粧は簡単。だって眉毛をちょいちょいって書いて、口紅を塗っておしまい。今までも3分化粧ですって公言していたが、ついに30秒化粧になってしまった。 眉だけは、ナースBナスにうるさく言われたので、なるべく整えるようにしている。すっぴんの顔を、皆様にさらしてしまうとはーー。
また機会があればUV写真をお見せします。
正直な話、ルミナスワンみたいな高機能で個人のニーズと状態に合わせて治療できる光治療器やQレーザーもあり、タイトニングもサーマクールではっきりとした結果がでる時代に、今さらこんな面倒で大変なプログラムをやる必要があるのかしらって思っていました。でも自分でやってみると、nu-dermの改善度はやっぱりいいの。
多少のトラブルや誤差は新陳代謝を早めることで、無理にでも良い結果を出してしまう、ちょっとブルドーザーみたいな治療ねって思いました。赤みのコントロールを正しい時期に行う こと。炎症後色素沈着を起こしうる手技を予定しているときには、きちんとそれをスケジュールに入れておくことが大事です。
炎症後色素沈着は、光治療(フォトフェイシャルファースト)やレーザー照射による治療に反応しません。
上の写真は、他の施設でフラクショナルレーザー(多分スタンプタイプの1440か1320nmの機械だったのではーー?)を照射後の患者さんです。照射後1ヶ月です。炎症後色素沈着が目立ちます。
炎症後色素沈着は軽ければ、1年間紫外線に当たらない、皮膚を触らないようにしていると、色は取れてきます。
積極的な治療をする場合には、
1、イオン導入をする (早期がお勧め)
2、赤い色が茶色くなってくるのを防ぐために、ハイドロキノンを使う
3、トレチノイン療法またはObagi nu-derm systemによる トレチノイン+ハイドロキノンの治療を行う
Obagi nu-derm systemを始めて4週後。傷のへこみと赤さは残っていますが、色素沈着はすっかりなくなりました。
炎症後色素沈着の治療では、1年経過を見て色が残るならば、治療するという選択肢もあります。でも早期にNu-dermやトレチノイン療法をして、大変だけれど短期間に色を取るという選択肢も良い選択肢だと感じました。
この方からは、もし同じようなケースでObagi nu-derm systemで救われる方があるならば、写真を公開していただいて結構ですよ、と承諾を得ました。
とても辛かったのですね。心が痛みました。
下の写真はサンスクリーンを塗ったまま撮影しているようで、少々光の加減が上と異なっていてごめんなさい。
Nu-derm というオバジのクリームプログラムのお話を書きましたところ、いくつかコメントを頂戴しました。 わたくしの考え方 をお話します。他の医師やオバジ先生とは違うかもしれません。お含み置きくださいね。
1、肝斑にたいしての効果
紫外線に当たらないように気を付けていれば、肝斑も取れます。 ただ肝斑って皮膚に出る症状ですけれど、皮膚の疾患というよりも、身体のホルモンの状態が皮膚に映ったものだと思います。 再発しやすいので、メンテナンスが必要です。
この写真は、美夏クリニックのナースです。彼女は以前アポロンさんと同じ場所に肝斑があった。オバジのnu-derm programを施行し、私のところへ9か月くらい前に来てくれた時には、すでに肝斑はなかった。 彼女は肝斑が再発してくると、そのときにnu-dermをトレチノイン量やハイドロキノン量を状況に応じて使用しています。
トレチノイン療法の方が肝斑の悪化や治療目的の肝斑がとれない患者さんが多いと感じています。なぜか?多分 Nu-dermは、トレチノインもハイドロキノンも使用量が数倍です。だから皮膚は1日に2回剥ける感じ。トレチノイン療法では週に2回くらい剥ける。ちょうど、ブルドーザーみたいに皮膚の状態を改善するので、誤差や多少のトラブルに左右されないのでしょうね。
2、口の周りがなぜ剥けるのか
口の周りが、薬剤の吸収がよいとか強く作用する訳ではありません。お話したり食べたりするのに、口の周りはとてもよく動きます。動くところは地震のときの地割れみたいにひびが入ります。それでが動きとともに下層との接着ゆるんで剥け易いのだと思います。
同じ種類のしみであれば上口唇よりも、頬のしみのほうが、取れるのが早い。理由は頬の方が薬の吸収が良いからだと思います。
3、ロングパルスヤグレーザー照射の時期はいつが良いのか
創傷治癒機転から考えれば、トレチノインで新陳代謝が更新し、ハイドロキノンでがっちり炎症後色素沈着が抑えられる2クール7週目からが良い。 でもね、赤ってヘモグロビンの赤でしょう?赤い場所の血管の太さ、深さ、血の流れる速度によって結構レーザー照射の結果が違いますよね。大体数回照射する必要があります。 もともと血管が表面から見えているならば、わたくしは2-3週目であっても照射を始めます。
治療によって出現する赤みを消すために使うならば、2クールめの途中からがお勧めです。
4、もともとお顔の赤みが強い人にnu-dermをお勧めするかーーフォトフェイシャルファーストの結果が出にくい肝斑と炎症後色素沈着であればお勧めします。
5、トレチノインの感受性は人によってかなり違います
「すべての薬剤の感受性は人によって異なります。」 でもトレチノインやディフェリンのようなビタミンAの薬剤では、特に感受性が人によって異なるように感じています。
だから少々のディフェリンでまっかっかな方から、トレチノイン療法0.4%のトレチノインやobaji nu-dermでも反応が弱くて白い人もいる。
この赤みや乾燥、剥けなどの副反応は主作用の強さとパラレルです。だから、症状を見てプログラムの進み方を決めるのが正しいやり方で、グラム数で決めるのは補助的手段だろうと感じています。
ツムラの小柴湖湯加桔梗石膏などを処方すると、とても副反応が楽になります。 109は消炎の処方。でも炎症を抑えることで、結果が良くなるという理由を私は思いつきません。起こり得る炎症はみな起こしてしまう方が結果がよいと思っています。
つまり、サーマクールだろうがハッピーリフトだろうが、炎症をわざわざ起こしてタイトニングしてるでしょって事です。
「さくらさく」様の皮膚は拝見していませんので、適当な事は言えません。でも Nu-dermの進行速度を決めているのは、トレチノイン量とエクスフォダームにはいっているピーリング剤の量だと思いますよ。
ちょっといつもより理屈っぽかったですね。ごめんなさい。
Dr.Obagiがロサンゼルスのクリニックでわたくしたちに言ったせりふでとても印象深かったものがあります。
1、最初の6週間 患者さんはこの治療プログラムをとても嫌う (hate)
2、次の6週間 だんだん治療によって新しい美しい皮膚が出来てくるのを、患者さんが知って、少しこの治療プログラムが好きになる (like)
3、最後の6週間 とても若々しく色もでこぼこもなくなった自分の皮膚が嬉しくて、この治療プログラムをとても愛するようになる (love)
表現は同じだったかどうか自信がありませんが、「Every patient loves this program!!」とおっしゃったときの「love」は ラーヴ とやや引き伸ばされた思い入れたっぷりの発音で印象にとても深かった。
わたくしは先週から治療をしていますので、快適だとか素敵とかではなく、とても辛い。最初の6週間はいわば古い皮膚を捨てる期間。起こり得る事として高研のパンフレットには、「乾燥、皮膚の剥脱、赤み、肌の過敏性、ヒリヒリ、かゆみ、しわやにきびの悪化」って書いてあるけれど、起こり得るというより必発かもーー。
本日午後のわたくしの口周りの写真です。随分剥けていますね。口の周りはお話したり、物を食べたりするので、良く動きます。地震の地割れと同じで動くことでひび割れ剥けやすくなる。
Dr.Obagiが、 「反応が強いほどゴールが高いんだよ」と仰せでしたが、結構辛いものです。でも今回はきっちり肝斑を取ってしまおうって思っているので、我慢するしか無い。
反対に、目標はある程度低くてもよいから、のんびりゆっくり治療するという方法も勿論あります。少しずつステップアップして皮膚を慣らすという選択もあります。でも、のんびりやるなら、普通のレチンとハイドロキノンのほうが安価で良さそうよね!!(本当にトレチノインって、使い方でいかようにも結果が出せる。わたくしの大好きな薬です。)

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