新型インフルエンザの最近の記事

driedroses.jpg 春の新型インフルエンザは大騒ぎでしたね。それから一段落したかに見えた感染者数も、9月に入り再び増加しはじめています。

 東京都内でも学級閉鎖の処置が増加し始め、武蔵野市医師会からの連絡によれば市内小中学校4校が学年または学級閉鎖、今後本格的な流行に向けて警戒が必要です。

 予防はワクチン接種が最も効果的です。残念ながら新型インフルエンザワクチンは品薄です。一般の方が接種できるまでは来年にずれ込みそうです。

 季節型インフルエンザのワクチン接種も品薄ですが可能で、早めに接種しておくのが良いと思います。

 今後12月、1月には季節型インフルエンザも流行し始め、両方のインフルエンザに感染する可能性があり、その際は今まで以上に重症になるものと懸念されるからです。

  その他、予防対策として、手洗い、人込みでのマスクの着用はある程度の効果しか期待できせん。 インフルエンザ感染症は早期の適切な治療が、重症化を軽減させます。

 特に新型インフルエンザでは、急速な呼吸不全に陥る症例が多く、季節型インフルエンザより重症化しやすいため、できるだけ早期に医療機関へ相談する事をお勧めします。

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新型インフルエンザへ対策―抗体―ワクチン

 新型豚インフルエンザは現在日本では鳴りを潜めて居ますが、夏も過ぎますと再度感染者は増えてくるように予測されています。

 この新型インフルエンザは、若い人の感染者が多く、国立感染症研究所から60歳以上ではこのウイルスに対して抗体を持っていると発表されていました。

 米国CDCからも同様な発表がありましたが、東京大学医科学研究所からの最近の研究結果では、90歳代では抗体が認められたが60-80歳代では抗体を持っていないとの結果でした。

 また、感染毒性も、今までの季節型のインフルエンザより広範に肺で増殖し、サルを用いての実験では増殖量も桁外れに多い事がわかり、油断せず対応すべきとの報告です。もともと高齢者では、肺炎を起こすと重大な転帰をとる可能性が増します。

 幸い、秋には新型インフルエンザに対してのワクチンが出来るのでないかと予測されていますので、発売されたならできるだけ早期に2回の接種はした方が良さそうです。 予防に勝る治療なしです。

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 新型インフルエンザ(H1N1型) は国の懸命な水際対策にもかかわらず、予期したように日本でも増加しつつあります。

 幸いな事に恐れられていた鳥型(H5N1)と異なって、今のところ弱毒性で、死亡者も少ない。しかし、今後どのようにウイルスの毒性が変化していくか、予測できません。ウイルスは常に自分を変えながら生き延びていきます。油断は禁物です。

 早期のワクチン生産が待たれるところですが、いつ十分に供給できる体制になるのかわかりません。

 それまでの対策とすると、人ごみを避ける、マスク、手洗いなど があります。 それでも一年以内に、おおよそ2ー3割の人は感染するだろうと予測されています。

 幸い、タミフル、リレンザは今のとこと治療薬として有効です。また、漢方薬も前2者ほどの即効的な効果は期待できませんが、症状軽減には有効です。

 インフルエンザで重症化する場合は、合併症の肺炎で死亡する事が多いのです。この対策として、出来るだけ早期に肺炎球菌ワクチンの接種を済ませておくのをお勧めします。

 特に高齢者、慢性疾患を持っている方にとって肺炎球菌の予防接種はインフルエンザ対策として、マスク以上に大切な事です。

 美夏クリニックでの接種には予約が必要です。0422-24-3606
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一昨年 インフルエンザに対してどのようにマスクが効果を持つかについて書きました。筑田DR.の原稿です。大事なことですので再掲しますね。

 インフルエンザの感染は、インフルエンザウイルスが気道から入り、その場で増殖する事から始まります。 感染源となるウイルスは、すでに感染している人の咳,くしゃみで周囲に飛び散った微小水滴(エアゾール)として空中にまき散らされます。

 ウイルスのひとつひとつがフリーの状態で空中に撒き散らされるのではなく、くしゃみ、咳で感染能力のある様々なサイズの水滴となって広範に撒き散らされる事になります。

 この水滴(エアゾール)を吸い込んで感染することを、飛沫感染といいます。大体このエアゾールが5μmくらい。

  空気中でウイルスを含んだ水滴は少しずつ水分が蒸発して飛沫核とよばれ、長く空中に留まっています。この飛沫核を吸い込んで感染することを、空気感染(飛沫核感染)といいます。  インフルエンザウイルスの粒子そのものは、0.08-0.12μmと言います。するとウイルスのサイズからすると、すでに紹介済みの高性能マスクN95でもウイルス粒子の通過をブロックできません。

  咳エチケットの趣旨はインフルエンザ感染者が感染源であるウイルスをまき散らさないことにあります。

 感染者が最初にはき出すウイルスをたくさん含んだ大きな飛沫を広めないようにしようという「エチケット」!!

 マスクを感染予防に使用する目的は、気道粘膜というバリアの保護に役に立つこと、またフィルターとして病原体をブロックすることの二つにあります。  気道経由でのウイルス感染が成立するには、吸入したウイルスの量が一定以上ある、つまりウイルスを含むエアゾールのサイズがある程度以上で、吸入量が多い事が重要なのです。

  N95は、ウイルス含飛沫核も95%以上をマスク上でブロックし、感染成立に必要なウイルス量が気道内に侵入することを防ぐ事が出来るので、予防としてはかなりの効果があると考えられます。SARSのときに実証されています。未知のウイルス感染症や、ワクチンの対応ができない新型インフルエンザに対してはN95はウイルス透過を下げる感染予防として推奨されます。

  普通のマスクであっても、1、気道粘膜のウイルスに対する防御力(バリア機能)を個体として保つ。2、自分が感染してしまったウイルスを飛沫核として外部へ放出しない。の二つの目的には敵います。  普通のマスクで、インフルエンザ発症率が下がっているっていうウェブサイトはこちらでしたhttp://www.unicharm.co.jp/company/news/2007/07nov-1.html

 

cogh.jpg1, 感染予防対策 
 

 帰宅後は手洗い・うがい を日常的に行うこと . 

手洗いは石鹸を用いて最低15秒以上行うことが望ましく、洗った後は、清潔な布やペーパータオル等で水を十分に拭き取ること .

 感染者の2メートル以内に近づかない ようにすること .

流行地への渡航、人ごみや繁華街への不要不急な外出を控える こと .

十分に休養をとり、体力や抵抗力を高め、日頃からバランスよく栄養をとり、規則的な生活をし、感染しにくい状態を保つこと .

特に高齢者、乳幼児、慢性疾患を持つ方など、感染により重症化する可能性のある方に配慮すること

2, 感染が疑われた場合は?

発熱・咳・全身痛などインフルエンザと思われる症状がある場合、事前連絡なく近くの医療機関を受診すると、万が一、豚インフルエンザであった場合、待合室等で他の患者さんに感染させてしまうおそれがあります。

まず、多摩府中保健所 (TEL 042−362−2334) に連絡し、東京都が指定する医療機関(発熱外来)を受診してください。国・東京都や多摩府中保健所、市からも情報が提供されますので、随時チェックするようにしてください。

3, 問い合わせ先 

. 厚生労働省 TEL 03−3501−9031
. 東京都福祉保健局 多摩府中保健所 TEL 042−362−2334
. 夜間は、東京都保健医療情報センター「ひまわり」 TEL 03−5272−0303 

 武蔵野市でも臨時電話相談窓口を近日中に設置する予定です。武蔵野市からのメッセージは こちら 

 武蔵野市役所 健康福祉部 健康課  電話番号: 0422-51-0700  FAX番号:0422-51-9297

そのほかのリンクはこちら WHO  国立感染症研究所 CDC

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  幸いH1N1型で,毎冬流行するAソ連型と同じタイプなので、被害は懸念されていた鳥インフルエンザのH1N5型よりも少なくて済むかもしれません。

 しかし、今までに流行ったタイプとは異なる新型インフルエンザの可能性が大です。その病原性(このインフルエンザに罹った場合にどのくらい重症になりうるか)については今のところ分りません。

 すでに、米国、ニュージーランド、メキシコで感染患者が出、欧州でも感染疑いで検査中とのことです。日本に入り込むのも時間の問題でしょう。

  対策として、今のところタミフル、リレンザは有効と米国疾病対策センターでは推測しています。

 早期の診断と治療で大流行にはならないだろうと私は思います。 つまり4000万人死んだといわれるスペイン風邪(これもH1N1でした)よりは、流行の規模は小さいでしょう。

 今後の流行状況に注意を払い、適切な予防策を知っておくことはとても重要です。

 マスク、手洗い、人混みを避ける、流行時は外へ出ないなどが基本的な対策です。 個々の対策だけでは不十分です。行政が有効な対策を立てて、実施することがが必要です。 

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 先週から風邪をひいたらしく、葛根湯を内服すると夜眠れないし、そうこうする内に咳が出るようになってしまいました。ちょうど咳エチケットを書こうと思っていたので、丁度良い??    新型インフルエンザって水際で防ぐ事を期待するのは、やや楽観的すぎます。地道に普通の呼吸器感染症対策を広めてゆくのが、一番効果的なんです。

 新型インフルエンザ対策(2) 身近な人を守るために

「咳エチケット」 (厚生労働省)

咳・くしゃみが出たら、他の人にうつさないためにマスクを着用しましょう。マスクをもっていない場合は、ティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけて1m以上離れましょう。

鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにゴミ箱に捨てましょう。

咳をしている人にマスクの着用をお願いしましょう。

咳エチケット用のマスクは、薬局やコンビニエンスストア等で市販されている不織布(ふしょくふ)製マスクの使用が推奨されます。N95マスク等のより密閉性の高いマスクは適していません。

一方、マスクを着用しているからといって、ウイルスの吸入を完全に予防できるわけではありません。

マスクの装着は説明書をよく読んで、正しく着用しましょう。

 

 インフルエンザなどのウイルスは、大方はしぶきの中に含まれて、咳やくしゃみと共に広がります。ウイルスはバラバラになって、空気中に浮遊しているというよりも、エアゾール(飛沫)と言い水分とともに塊になって浮遊している。それを吸い込むことで、ヒトからヒトへと感染してゆく。飛沫感染と言います。(飛沫が水分を含んだ大きめの粒子で5μ以上、飛沫核は水分が蒸発して浮かんでいて小さくなった粒子。空気感染と言う言葉は飛沫核で感染してゆくことを指す) 

 咳エチケットの趣旨はインフルエンザ感染者が感染源であるウイルスをまき散らさないことにあります。感染者が最初にはき出すのは、大きな飛沫です。それを広めないようにしようという「エチケット」!!

 マスクの話を昨年書いています。いろいろなマスクは こちら 

 インフルエンザとマスクの選択は こちら

 平成20年度インフルエンザ総合対策(厚生労働省)は こちら

 インフルエンザの基礎知識は こちら

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 昨日は武蔵野市医師会の講演会、国立感染症研究所情報センターの岡部信彦先生による「新型インフルエンザ対策について」を聞いてきました。先月ウイルス感染症研究会でも、新型インフルエンザの講演を聞きました。講演会が多いことからも、緊急性と重大性が感じられます。

 流行る前に出来ること(1) 自分のために 

 新型インフルエンザって、今心配されている高病原性鳥インフルエンザに類似しているかもしれないが、全く違うかもしれない。新型フルのウイルスが、一体どんなウイルスか本当の所は誰にもわからない。

 敵の本当の正体を知るのは敵が現れてからの話になるかも知れないが、自分を防御するのは今からでも出来る。方法は二つ。

1、基礎疾患(もともとお持ちの疾患)の状態(コントロール)を良くする。

元々のご病気に加えて感染症にかかると、身体への負担と危険はとても高くなります。ましてや医療機関が新型インフルエンザで、てんやわんやになっていれば、通常と同じ治療が受けられるかどうかは心配です。慢性疾患の治療は、ご自分の為に、良好な状態に保っておいた方が良いと思います

2、他の感染症との重複感染を避ける ために、可能な予防接種を受けておく

 新型インフルエンザでは、人口の1/4の感染が見込まれています。その時にたまたま麻疹(はしか)にかかったとか、水痘や普通のインフルエンザも流行っていれば、診断も大変ですけれど身体のリスクもとても高くなる。予防できる病気、ワクチンの出来る疾患は、予防接種をお勧めします。(麻疹、肺炎球菌、水痘、HIBインフルエンザ桿菌など Hibは12月から)

 とくに普通のインフルエンザのワクチンは、70%発症を予防します。

 本年の普通のインフルエンザワクチンは前年度とはタイプがすべて変更されています。 (Aソ連型、A香港型、B型の3種類がインフルエンザの大きなタイプ分けですが、そのすべてが昨シーズンの後半に増えてきたタイプを元に作られた不活化ワクチンになっています。) 今月にはいって、東京でもインフルエンザの患者さんを拝見するようになってきています。 早めにインフルエンザの予防接種をお受けになるようにお勧めしています。 

このシリーズは、感染症研の岡部先生のご講演をもとに石井美夏が文章を作っています。文章の責任は石井にあります。

 

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