予防接種の最近の記事

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美夏クリニックはワクチン接種を推奨しています こちら

個々の人がワクチン接種を受けた方が良いかどうかは、疾病にかかるリスクワクチン接種の合併症のリスクでどちらが得かで決めることになります。疾患の重症度が高くて、ワクチン接種のリスクが低ければ、接種をしたほうが好ましい。

大きな集団での損得を考える分野を、公衆衛生といいます。個人よりも集団の健康を考えるアプローチです。感染症(病原体)そのものが無くなれば、その感染症にかかる個人はなくなります。また感染症の発生率が下がれば、その疾病に感染する確率が下がります。

メディカルガバナンス学会からウェブマガジンが届きます。たまたまお子さんを先天性風疹症候群による心臓疾患の増悪でなくされた可児佳代さんの記事を、拝見いたしました。転送歓迎の文字がありましたので、ご紹介します。

 

 


願い

風疹をなくそうの会『hand in hand』共同代表
可児 佳代

2013年12月9日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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私は、今から31年前に風疹に罹った直後に妊娠しました。娘が産まれて1ヶ月後に目、耳、心臓の障害と病気が告げられました。先天性風疹症候群(CRS)です。目は生後5ヶ月と7ヶ月に白内障の手術をしました。耳は1歳の時から聴覚訓練所へ通いました。心臓病は5歳のときに動脈開存症の手術をしましたが、合併症の肺高血圧症が残りました。

一つ一つの障害に向きあい過ごす時間はとても大変でしたが、それは娘と過ごした大切な宝物の時間でした。何故ならそんな時間は18年しか続かなかったからです。心臓病の悪化であっと言う間に旅立ってしまいました。
娘を亡くしてから、私は何をしていいのか分かりませんでしたが、亡くなった娘が生きていた証を残そう、娘の20歳の誕生日にHPを開設しました。そのHPに「風疹の予防接種のお願い」のページを作り啓発活動を始めました。

その直後の2004年に風疹が流行。10人のCRS児が産まれました。その年に厚労省の研究班が「緊急提言」を出しましたが、2006年の小児へのMRワクチンの2度接種が始まっただけで、提言の中で指摘されていた大人の感受性者には何の対策もないまま放置され、今回の流行に繋がりました。

今年になってすでに24人の先天性風疹症候群のお子さんが確認されています。昨年の4人を併せると28人です。せめて昨年、大人の間で流行していると分かった時点で、何故手を打ってもらえなかったのか、その時対策をしてもらっていたら今CRSで生まれてきた赤ちゃんは守れたと思うと切ないです。そんな思いを抱えている私に、行政に詳しい方が教えてくださいました。自治体は、本当は助成したくなかった、国に対しても積極的に働きかけをしなかった何も対応して欲しくなかったというのが本音だったようです。

今年の3月くらいから、私のHPには、31年前に私が苦しんだのと同じように、感染した妊婦さんなどから相談のメッセージが相次いで入るようになりました。不顕性感染で赤ちゃんに障害が出たという母親からの不安な声が幾つも届いています。
生後8ヶ月で白内障を発症し、両眼の手術が必要になった赤ちゃん。低体重児で生まれて心臓病のため転院して調べたらCRSと確認された赤ちゃん。妊娠中ご主人が風疹にかかり、妊娠初期の血液検査で抗体が1024と高かったにも関わらず、母親には症状がなかったため大丈夫と言われ、32週で出産、心臓などに疾患が見つかりCRSと診断された赤ちゃん。
妊娠中に風疹の症状が出た何組かの20代初めの若い夫婦は、CRSの赤ちゃんが生まれるかもしれないと分かっても、授かった命を無しにはできなかったと言ってくれました。国が対応してくれていたら...この赤ちゃんたちの障害は防ぐことができたはずなのです。

今年8月にCRS児の母親や当事者と共に患者会に立ち上げました。【風疹をなくそうの会『hand in hand』】です。
二度と風疹を流行らせないために、悲しむ母親と産まれてきたCRS児に対する支援を早急に望みます。皆がワクチンの接種することで風疹の根絶を目指しています。流行が下火になったからといって、これで終わったことにしたら、また、流行は繰り返します。

どうか皆さん、まだ風疹のワクチンを打っていなければ、打って下さい。自分のためにも、未来の赤ちゃんのためにも。
そして医療関係者の方々。インフルエンザの予防接種をしにきた大人たちに、MRワクチンも接種するように、勧めて下さい。お願いします。

この少子化の時代に、なぜ風疹対策が進まないのか不思議でなりせん。取るべき対策は明らかなのに、他の先進国でできることが、なぜ日本ではできないのでしょうか?このままでは、私たちと同じように苦しむ母親と赤ちゃんが増え続けてしまいます。二度と同じ事を繰り返さないために、旗振りでなく有効な対策の実行を望みます。

【略歴】可児 佳代(かに かよ)
1954年生まれ。1976年結婚。1982年妊娠中に風疹に罹患11月長女妙子出産。先天性風疹症候群(CRS)。2001年2月妙子没。2002年11月HP「カニサンハウスたえこのへや」開設。啓発活動開始。2013年4月change.org.で風疹の署名活動開始。8月CRS児の母親と当事者達と共に患者会【風疹をなくそうの会「hand in hand」】設立。共同代表の1人となる。

急に寒くなって咳をなさっている方をたまに拝見いたします。
インフルエンザワクチンが到着しました。ご希望の方は、0422-28-2033にご予約ください。武蔵野市の公費による接種についてはこちらをご覧ください
http://www.city.musashino.lg.jp/kenko_hoken/kenkoshinsa/009139.html

earth2.jpg 本日は肺炎球菌ワクチンについてです。昨夜医師会の予防接種講習会に出席しました。ほやほやのニュースです。瞼の記事が遅くてすみません。

 肺炎球菌は、高齢者では肺炎幼少児では髄膜炎の起炎菌として重要です。 大人に対しては、ニューモバックスという肺炎球菌ワクチンが2006年10月より使用されてきました。

1)肺炎球菌ワクチンの再接種が推奨されるようになりました。つい最近まで、1生涯に一回のみの接種とされ、実際には5-10年でだんだん免疫が下がるので、少々現実的ではありませんでした。今回変更があり、日本感染症学会では再接種のガイドラインなんてのも出ています。

2)武蔵野市の助成が受けられます。武蔵野市民65歳以上の方は、肺炎球菌ワクチン接種に市よりの助成を受けられます。平成22年度枠は4月より可能です。 ただ21年度枠は新型インフルエンザの流行もあって2000人分の助成枠が設けられたため、まだ200人足らずの余裕があるそうです。

 65歳以上の市民で今まで公費負担で接種をした事のない方は武蔵野市健康課(51-0700)へ、生活保護受給世帯で65歳以上の市民の方は生活福祉課(60-1848)へはがきか封書でお申し込みください。 

3) プレベナーという小児用ワクチンが2月24日に発売開始されます。免疫の未熟な乳幼児にも有効なんですって。このワクチンで予防可能な疾患は肺炎球菌(4,6B,9V,14,18C,19F,23F)による感染症です。肺炎球菌が起炎菌となる小児の感染症には、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎、敗血症、細菌性髄膜炎などがあります。特に細菌性髄膜炎は死亡率も、後遺症の頻度も高い。

 原稿を書くにあたって、専門外の私がパラパラと細菌性髄膜炎のガイドラインというのを見ました。診断が難しそう治療が難しそう時間との競争っていう感想を持ちました。その細菌性髄膜炎の起炎菌の上位2つが肺炎球菌インフルエンザ桿菌なんですね。プレベナーアクトヒブでかなりの割合がカバーできるそうです。

kidshand2.jpg 子宮頸がんは日本で年間1万2千人発症し、約3千五百人が死亡しています。

 子宮頸ガンの発生は、発ガン性のあるヒトパピローマウイルス(HPV)の持続的な感染が主な原因とされています。 HPV感染は性交渉によりヒトからヒトに移ります。

 HPVには約15種の型が子宮頸癌に関連し、その中の16型、18型が特に注目されています。 腺癌の人ではHPV16/18の陽性率は90%と高頻度です。 という事は、子宮頸癌予防にはHPV感染の予防が最も重要です。

 ようやくヒトパピローマウイルスワクチンが認可されました。それを接種すればHPV感染は予防できます。

  欧米先進国ではすでに学校で接種し、11歳―26歳の女性には無料、あるいは公費負担で接種するなど、癌の予防に積極的に取り組んでいます。

 日本でもようやく昨年11月より抗HPVワクチンが使用できるようになり、当クリニックでも接種開始しております。 現在世界で使用されている抗HPVワクチンにはCervarix, Gardasilの2種類がありますが、今日本で認可され接種できるのはCervarixのみで、臨床試験ではまだHPVに感染していない人での癌発生予防は98-100%とのことです。そして特別な注意すべき副作用も無かったといわれています。 

日本人の全死亡率の1/3は癌で、これが予防されることを期待しますが、現在のところ癌に有効な予防接種はこの抗HPVワクチンのみです。 子宮ガン撲滅を目指し、国を挙げて取り組んでいただきたいと望んで止みません。

 美夏Dr.から ヒトパピローマウイルスは沢山の型があります。今回のサーバリックスというワクチンは頸ガンの原因となるHPV16,18に対するワクチンです。

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 新型インフルエンザの患者さんの7割が、入院患者さんの9割20歳未満だそうです。心配されていた高齢者ではあまり患者さんの数も、重症者の数もあまり多くありません。

 感染症研究所 の発表によれば、現在流行っているインフルエンザのほとんどが新型ですって。 例年であれば今頃から、季節性インフルエンザの患者さんが増えてきます。

  感染症が重なると重症化しやすいというのに、肺炎球菌ワクチン季節性インフルエンザワクチンも不足していて、充分量の供給がなされていません。

 美夏クリニックでは少々ですが、季節性インフルエンザワクチンを入手しました。 ご希望の方は、お電話でご予約くださいませ。予約のない方には、申し訳ないのですが接種できません。 新型インフルエンザワクチンは見込みがたちません。すみません。

 追記 11月24日 グラクソスミスクラインの新型インフルエンザワクチンのあるロットで、アナフィラキシーショックというアレルギーが多発したという報告がありました。 薬はどんな薬であっても、アレルギーの可能性があります。アナフィラキシーはその中で、短時間に経過し重い症状を引き起こす場合がある怖い反応です。 注射薬では、いつでもアナフィラキシーの可能性があり、医療機関では治療の準備はしています。 

 今回のワクチンについても、重症度と頻度が問題になってくると思います。

 治療やワクチンメリットデメリット個人レベルで天秤にかけること、集団のなかで天秤にかけることの両方が重要だと思っています。

 

 

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- ヘモフィルスインフルエンザ菌b型感染予防に関しー

 日本では年間600人の小児がインフルエンザ菌(Hib)による髄膜炎を発生しているとの報告があります。

 この菌は決して特別の菌ではなく、人口の1-2%、小児の3-5%、特に保育園児などの施設では、なんと25%の園児が保菌状態にあるといわれています。保菌状態では決して症状があるわけではないのですが、感染性はありますので、注意は必要です。

 生まれて間もない新生児では、母親からの移行抗体があるため、インフルエンザ菌による化膿性髄膜炎になることは少ないのですが、生後3-4ヶ月その抗体も消失し、感染する確率が高くなります。

  特に集団保育では注意が必要です。 5歳を過ぎると、不顕感染(症状が出ない軽い感染)で抗体を獲得していることが多く、ほとんど重症感染はしなくなります。 このため、Hibへの予防接種は生後2ヶ月から5歳までの間に終了する事をお勧めいたします。

 インフルエンザ菌の治療は、一旦罹患しますと、抗生剤へ耐性の菌も増えてきているため、治療が困難な事もあります。 このことから、ワクチンによる予防が最も効果的な対処法といえるわけです。

 当クリニックでは今月よりヒブワクチン接種を開始しましたが、日本への総輸入量が少ないため、予約制となります。 三種混同、あるいは他の予防接種との同時接種も可能ですので、お問い合わせください  美夏クリニック 

 美夏Dr.から  インフルエンザ菌といっても、ウイルスのインフルエンザとは別ですよ。違いを又筑田Dr.に書いてもらいましょうね。

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 今週になって、武蔵野市でもインフルエンザ感染患者数が急増しています。

 最近のA型ウイルスの特徴として、昨年と違ってタミフルに耐性の株が増えています(B型はまだ感受性あり)。

 A型インフルエンザ感染の早期治療では、タミフルに変えてリレンザでの対応は可能ですが、インフルエンザワクチン接種予防するのが最も確実です。そして、経済的にも安上がりです。

 しかし、ワクチンで100%感染をブロック出来ない事も承知しておかなくてはなりません。ワクチン接種での予防効果は80-90%と言われていますが(濃厚なウイルス暴露では感染することがありますし、免疫能の低下した方もいるため)、接種後仮に発症したとしても、症状は軽く治りも早いで是非早急のワクチン接種をお勧めします。

 1月末から2月にかけて、インフルエンザ発症は急増するのが通年の傾向です。 ワクチンを接種して、抗ウイルス抗体が産生されるのに7-10日かかりますので、早期のワクチン接種を勧めるのはこのような理由からです。

 昨年の記事のなかで 「インフルエンザに推奨される漢方薬」 は こちら

「インフルエンザとマスクの選択」は こちら  「咳エチケット」は こちら 

そうそう、東京都は15日インフルエンザ注意報を出したそうですよ。先週のコンサートホールでは咳をしている人はお見かけせず、今年はあまり流行らなくてすむのかと思っていたのですが。  

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 幼少時に罹患した水痘の原因ウイルス(ヒトヘルペスウイルス3型)は、身体から排除されないまま知覚神経の神経節細胞に生涯潜んでいます。

  そのため、体の抵抗力が弱り、液性及び細胞性免疫が低下した時に活性化して帯状疱疹として発症します。

  症状体表の痛みあるいは痒みで始まり、次いで発疹を認めます。 発疹は知覚神経の分布に沿って認め、小水疱を形成します。

  痛み の程度は様々で、時に神経ブロック治療を考慮する事が必要です。

 発症部位によって痛み以外重篤な合併症を生ずる事懸念があります。 目の領域ですと、視力障害、耳では聴力障害めまい、また顔面ですと顔面神経麻痺瘢痕による美容上の問題が生じます。 更に重篤なものですと、ヘルペス脳症で、死亡することもあるため、おろそかに出来ないのが帯状疱疹です。

 多くは中年以降発症しますが、若い方でも何らかの免疫不全状態で発症します。

 早期の診断治療で経過症状を軽く早期の終息を目指す事が可能ですが、何よりも発症を抑える事が大切です。 年齢と共に発症率が上がり、一生のうち三人に一人は罹るといわれています。 米国では60歳以上のヒトに積極的に予防ワクチンがなされ、約50%の人で発症が抑えられ、60%の人で疼痛が抑制されています。 日本でももっと予防接種を広める必要があると感じています。 予防接種は予約で行いますので、ご相談ください。

 

美夏Dr.より

 身体のどこかに強い痛みを感じたときに、まだ皮膚に発疹がなくても、帯状疱疹を疑った方が良い時があります。皮膚の病変がないと、まだ血液学的な診断はつきませんし、確定診断には難渋します。でも体の半側で、ふつうと違う痛みを伴う感覚障害があって、なおかつとても体調の悪いときには、可能性があります。 もし、そんなことがあったら相談してみてくださいね。

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 昨年に引き続き武蔵野市の一部公費負担による肺炎球菌の予防接種がお受けになれます

1、実施期間  平成20年6月2日から3月31日まで
2、対象者  武蔵野市民で65才以上の方 
3、接種回数  生涯で1回のみ
4、実施場所  市内指定医療機関  (美夏クリニックも指定医療機関です)
5、自己負担  5,000円 生活保護受給者はなし
6、人数  1000人(先着順)
7、申し込み 5月1日から保健推進課へ直接電話か郵便で 0422-51-0700

保健推進課から予診表を受け取って、電話でご予約の上指定医療機関におかかりください。予診表がないと受けられません。
 
 なお美夏クリニックは、任意接種(自己負担による接種)もお受けになれます。こちらも予約が必要です。

前回筑田Dr.の書いた記事を以下に貼っておきますね。
肺炎球菌ワクチンの勧め  (Dr.筑田)

 風邪の原因は多くはウイルス感染によるもので、大抵は重症になる事も無く経過が良いものです。

  しかし、体力の弱っている人、高齢者、糖尿病、慢性腎疾患、喘息の人では注意が必要です。 合併症としての肺炎を併発し、不幸な転機をとることもありうるからです。 日本人の死亡率で肺炎は第4位を占めていることからもお判りのように、抗生剤があっても治し得ない例も多いのです。


細菌性肺炎の原因は肺炎球菌によるものが多く、しかも抗生剤の乱用も原因し、最近ではペニシリン、セフェム系に耐性の肺炎球菌が30-45%と増加していて、治療を困難にさせています。

 これに対してはどのように対処すべきでしょうか?

 体を常日頃丈夫にし、抵抗力を高めておく事は勿論ですが、肺炎球菌に対しての免疫能力を確保しておく事がもっとも大切です。 すなわち肺炎球菌ワクチンをしておく事が命を守る事になるのです。

 肺炎球菌は80種類以上ありますが、肺炎球菌ワクチンで得られる免疫能はその中の23種類に対してです。 しかし、この23種類は肺炎球菌原因菌の約80%をしめていますから、肺炎球菌原因の80%をカバーする事になります。 一回のワクチン接種で高率に免疫能力を獲得し、5年間はもちますので、高齢者は積極的に行うことをお勧めします。 自治体によってはワクチン接種の補助が出ていますので、問い合わせしてみてはいかがでしょうか。 

この画像は、実は肺炎球菌ではありません。素材辞典のなかの、「金星火山性ドーム」だそうです。

もっとよい画像があれば良かったのですがーーー。

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百日咳の発症が過去10年間最高レベルで増加していると報告されています(4月23日:日経メディカルニュース)。

 主に成人の間での流行が目立ち、以前三種混合ワクチンを受けた人での発症も報告されています。 これは昨年、麻疹が学生間で流行したのと同じような傾向です。

 予防ワクチンは接種後5-10年間その効果を維持しますが、年を経るのと共に次第に抗体値は低下していきます。

 百日咳の集団感染は昨年香川大学医学部の学生間で起こり、職員学生の全員に抗生剤の予防的服用がなされました。

 百日咳は百日咳菌による感染症で独特な咳発作が2週間以上にわたって続きます。

 ワクチン接種がなされていませんと幼少児では重篤化し、高い死亡率を示しています。

 三種混合ワクチン(DPT)が徹底されるようになり死亡率は低下したものの、予防接種を完了していない人、あるいは経年で百日咳菌への抗体が低下している方は感染する危険が高まっていますので注意が必要です。

 幼児を守る観点からも成人での百日咳抗原に対しての抗体価を測定し、認められない人はワクチン接種を考慮した方が良いと思います。また、咳が異常に長引く場合は百日咳感染症も考える必要があり、医療機関で検査する事も考慮しましょう。

  美夏Dr.から

さて明日から4連休ですね。美夏クリニックは6日火曜日には美夏Dr.の外来はさせていただいています。皆さまどうぞ楽しい連休をお過ごしくださいませ。それでは6日までごきげんよう

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 前回ハイドロコロイドは炎症がなければ貼り替えなくてよいと、お話ししました。

 ちょうど翌日そのテープがふやけたので、お見苦しくて恐縮なのですが、写真をお見せします。

 この白くふやけた部分は、傷からでる浸出液(白血球や炎症惹起物質など)とハイドロコロイドの溶けてきたものが一緒になっています。このような状態であれば、ふやけて貯まっているのは膿ではありません。

 テープ周辺を含めて全体が赤く腫れたり、痛みが出てきたら、受診が必要です。ちょっと足をお見せするのが恥ずかしかったので、画像は小さくしました。

 ところで武蔵野市の定期予防接種について、追加があります。7才6月未満のお子さんで一度も麻疹風疹ワクチンを受けていない方は定期接種でワクチン接種が可能です(つまり公費負担で)。

 武蔵野市健康福祉部健康課0422-51-0700におたずね下さい。ウェブはこちら

 武蔵野市のページにも、「麻しんは大人になってからかかると重症化する病気です。かかった方のうち1000人に1人は死亡するとも言われています。自分がかからないのはもちろんのこと、他人にうつさないためにも是非この機会に麻しん予防接種を受けてください。
 なお、上記対象者以外の方も過去に麻しん予防接種を受けていないことが明らかな方や、受けたことが不明で心配な方は自費になりますが接種をお勧めします。特に、学校関係者・保育所関係者・医学系・教育系の関係者の方たちは自分が接種しているか又は罹患しているかを確認して、罹患していなくて未接種の場合は必ず接種を受けるようお願いします。自分が勤務等をしている施設で麻しんをうつさないためにも必要なことだと思います。」とあります。

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 昨年麻疹(はしか)が流行しました。

 このシーズンも既に年末から患者数の報告があり、この連休明けからの流行が懸念されています。

 日本では2012年までに麻疹排除するという計画が策定されました。

 この4月から麻疹の定期接種(公的負担による接種)1歳から2歳未満年長組の一年間中学校1年生高校3年生の4回です。年長、中、高校生の該当者には武蔵野市では3月のうちに問診表が送られていると思います。

 定期接種のワクチンは麻疹と風疹の混合です。

 麻疹(はしか)は、一人発症すると12人が感染し、10人に4人は入院、1000人に一人は死亡するという重症な感染症です。

 2008年の流行では中高校生に多く見られました。

 定期接種は先にお話した年齢のみですが、自費の任意接種は、どの年齢の方でも受けられます。はしかにかかったことのない方はお受けになっておいたほうがよいと思います。予防接種を過去に受けていても、免疫がつかなかった方、免疫が弱くなった方も対象となります。

 昨年は武蔵野市近辺の病院で随分はしかの患者さんが入院されていたと聞きました。麻疹は予防接種以外の手段では防ぐことが出来ません。また対症療法以外に薬はありません。

 美夏クリニックでは、麻疹風疹混合ワクチンおよび麻疹単独ワクチンの準備をしています。任意の接種および武蔵野市の定期接種が可能です。

 昨年はワクチンの入手が難しい時期がありました。もしご希望の方は電話で予約の上おいでください。

 
麻疹についての国立感染症研究所のビデオはこちらから見られます。

武蔵野市の予防接種のページはこちらです。

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美夏クリニックでは、予防接種を積極的にお勧めしています。その理由は、過去のブログでも述べさせて頂きました。こちら 

ワクチンの勝利と題して、USAのエビデンスも書かせて頂きました。こちら

 それで昨夜肺炎球菌ワクチンを、美夏Dr.も筑田Dr.も接種致しました。肺炎ワクチンの記事はこちら

 接種後数時間後の美夏Dr.の左上腕です。いやあ、かなり腫れましたね。本日は左手が使いにくい。ここまで予防接種で腫れたのは、はじめてです。

 何が私の接種部位をここまで腫らせたか?

1、ワクチンにはいっている添加物や製造過程で使われているものにたいする反応

2、肺炎球菌の莢膜由来成分(抗原そのもの)による反応

の2種類が考えられます。特に2については過去に肺炎球菌ワクチンを受けていれば、しっかり抗体が存在してきちんと反応しちゃったという可能性が示唆されます。美夏Dr.は以前に接種した記憶はない。(ものすごく多忙なので、恥ずかしながら接種歴を忘れちゃったという恐ろしい可能性は残されていますがーー)

 肺炎球菌ワクチンは、23種類の肺炎球菌にたいして一般的に5-7年効果が期待されるとなっています。これだけ腫れているのであれば、もっと持つかな?美夏Dr.がこの10年くらいの間に、肺炎球菌で死亡するリスクはかなり低そうです。(補足すれば、添加物にたいしての反応は他のワクチンでこんなに腫れたことがないため否定的と思っていると言うことです。)

 局所(接種部位)の反応としてはかなり強めだと思います。このくらい腫れてしまえば、その日は安静にして他の全身症状があれば(悪心嘔吐、蕁麻疹など)ただちに、全身症状がなくても翌日には、医療機関を受診しておいた方が無難でしょう。

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それに対して、筑田Dr.の接種部位。

 ほとんど反応なし。ちょっと赤いだけ。筑田Dr.はぼそっと、「肝炎のワクチンも接種しても抗体が陽性にならないんだ。免疫全然働いていないのかな?」

美夏Dr.「鳥インフルエンザの死亡は、サイトカインストームだって言うでしょ?だから免疫のよく働いている若年者の死亡率が高い。センセは新型インフルエンザが流行っても、免疫の嵐に巻き込まれずに生き残るんじゃあないの?私は真っ先にやられそうだけれどーーー」

 それにしても、自分自身の写真がどんどん症例写真になってゆく現実は、ちょっと喜べないーーー。

 

 今朝この写真をスタッフに見せた途端、接種してくれたナースWの顔がこわばり真っ青になりました。この気持ちって、医療従事者は分かりますよね?まず最初に、「私って何か悪いことしたかしら?あのときはこうしてああしてーーー。何か手順を間違えたかしら?」ぐるぐる頭の中を駆けめぐります。医師も同じです。

 色々な方に色々な治療をしますので、それこそ色々な事が起こります。でも最初に自分自身の職責がきちんと果たせたかどうかが気になります。医療従事者の宿命です。

 ナースW、驚かせてごめんなさい。あなたの問題ではなくて、私がワクチンに反応しちゃっただけでした。

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 2008年の麻疹累積報告数というのがあります。

 第5週までに全国で1556例の報告があり、その中で東京都が125例神奈川県が595例です。

 本年1月より医療機関は麻疹と診断した場合、全例報告することになっています。ですから、前年と比べて多いのかどうか分かりません。また国立感染症研究所のウェブサイトも探してみたのですが、昨年との比較は見つけることが出来ませんでした。

 ただ、どうやら首都圏では少なからぬ数の報告があるようですね。
http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/pdf/meas08-06.pdf

 年齢別に拝見しても、10代をピークに30代までは相当数の患者さんが出ているようです。

 麻疹(はしか)は重症化することのある病気です。

 特に子供の時にはしかにかかったことが無い人は当然リスクが高いですし、予防接種を1回受けただけの方も免疫が低下していて、罹患する場合があります。春からは流行やすい時期です。過去にはしかにかかった事が確認出来ない方は、予防接種をした記憶がある方でも、抗体価をチェックし免疫がないようでしたら、予防接種をなさった方が良いと思います。予防接種のリスクは低いと考えていますので、診察の結果抗体価を測らずにワクチン接種をさせて頂くことも可能です。

 美夏クリニックでは、ワクチンがあと3本なので週が開けたらまた注文しなくちゃ。

 美夏クリニックブログの予防接種の記事はこちら http://mika-clinic-blog.com/cat70/cat78/

こんな記事を書いていたら、配信されてきた医療ニュースでUSAで日本から輸入されたはしかで6人発症したんですって。やれやれですね。

 

 

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 麻疹(はしか)が昨年10-20台の若い人を中心に流行りました。今年もすでに秋田などで流行っているというニュースがあり、この春以降の流行が懸念されています。

 日本は麻疹(はしか)輸出大国とされ不名誉なことです。

 厚生労働省は、2012年の麻疹排除(Elimination)を目標に、「麻疹排除計画」が作られ、来年度(2008年4月)以降の予防接種スケジュールが決めました。国立感染症研究所によるスケジュール表はこちら

 麻疹(はしか)についての大きな変更点は、今後5年間中学1年生と高校3年生にあたる人に対して定期予防接種をしましょうということにあります。1歳から2歳の間の定期予防接種に加え、昨年小学校就学前の1年間の内に1回という追加がありました。

 合わせて4回予防接種の機会が定期予防接種としてあると言うことになります。(時期のずれがありますので、同じ人に4回と言うわけではありません。)

 定期の予防接種というのは、公的な費用で接種しますということで、その年齢に当てはまらない方でも、自己負担による任意接種は可能です。

 美夏クリニックの予防接種についてのページはこちら  

 かなり麻疹(はしか)については、書きました。ムーバブルタイプは、構造を変えやすいところにメリットがあります。ところが、ページの移動に時間がかかるので、読みやすいように変更するのが割に面倒です。過去のアーカイブが引きにくくなっているので、どこかで工夫しようと思っています。もう少し待って下さいね。

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 春の行楽シーズンまであと一月。レジャーあるいは勉強目的で海外にお出かけになる方が多いことと思います。卒業旅行にという学生さんもおいでですね。

 予防接種のため美夏クリニックを訪れる方は、色々聞いてみるとワクチンのことをある程度前もって調べていて免疫の話も良く理解してくださいます。つい若い方には大学生への講義のようになりがちです。

 ワクチンは免疫反応を利用した感染予防対策で、自分たちを自ら守るため是非知っておきたい知識です。

 日本に住んでいると、海外も日本のように安全で、空気も水もあるいは食べ物、感染症の危険にも気を配る必要が無いように思ってしまいがちです。 しかし、外国では全く予想しない危険が潜んでいる事を予め現地情報で知って行動する事をお勧めいたします。例えばこちら (外務省のページ)

 日本脳炎、A型及びB型肝炎、ポリオ、ジフテリア、麻疹、黄熱、破傷風や狂犬病などはワクチンで予防可能ですが、コレラの予防効果は充分とはいえません。 マラリアのワクチンは今のところありませんので長期滞在の人には抗マラリア薬の用意が必要かもしれません。

 昆虫や寄生虫には特に注意が必要です。 中国揚子江や、エジプトのナイル河流域では住血吸虫感染が多く、遊泳中に皮膚、粘膜から進入し感染するので注意が必要です。 その他、昆虫による代表的な感染症では、蚊によるマラリア、吸血バエによる難治性の皮膚潰瘍、眠り病などもあり、危険がいっぱいです。鳥インフルエンザについての、渡航についての情報はこちら

 そろそろ春の旅行を計画している方もお出での事と思いますが、旅行に先立って予防対策を考えておく事をお勧め致します。

筑田Dr.の予防接種のお話はこちら

 

ああそうだ!秋田県ではしか(麻疹)が流行しているそうです。今年もかなり流行りそうだという予測を国立感染症研究所でもしているようです。

 IPアドレス別に数えてブログ訪問者数が2500を本日超過致しました。読んで下さってありがとうございます。MTのブログに移行して5ヶ月、少しずつアクセス数が増えてきています。ちょっと過去のアーカイブなどの整理が遅れていて、重要なのに埋もれてしまっている内容もあります。どこかで時間があれば(いつ時間があるときが来るのかーーー、ため息ですがーーー)少し整理をしたいと思っています。

 本日武蔵野市医師会より、武蔵野市による高齢者一部負担による肺炎球菌ワクチン予防接種が定員に達したため終了したとのFAX連絡が入りました。来年度も実施予定だそうです。詳しくは 武蔵野市保健推進課 0422-51-0700にお尋ねください。

 美夏クリニックでは、任意接種(自己負担による接種)については実施しています。お電話でご予約くださいますようお願い申し上げます。

 大事な予防接種ですので、お勧めします。美夏Dr.も昨秋受けました。

 肺炎球菌ワクチンについて詳しい内容はこちら
 

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 個々の人がワクチン接種を受けるかどうかは、疾病にかかるリスクとワクチン接種の合併症のリスクでどちらが得かで決めることになります。疾患の重症度が高くて、ワクチン接種のリスクが低ければ、接種をしたほうが好ましい。

 大きな集団での損得を考える分野を、公衆衛生といいます。感染症(病原体)そのものが無くなれば、その感染症にかかる個人はなくなります。また感染症の発生率が下がれば、その疾病に感染する確率が下がります。

 その大規模な集団でワクチン接種が有効であったかどうかを検討した論文がJAMA.2007Nov 14;298(18):2155-63に発表されました。抄録からご紹介します。JAMAはUSAの医学雑誌です。

 比較検証された疾患は、ワクチンで予防可能な13疾患です。ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、はしか、流行性耳下腺炎、風疹、侵襲性インフルエンザ桿菌b型(Hib)、急性B型肝炎、A型肝炎、水痘、肺炎球菌性肺炎そして天然痘です。
 これらの罹患率、死亡率について最近のデータ(2004年、2006年)と、代表的な過去の臨床比較データと比較して検証しています。結果は1980年にワクチンによる予防を薦める以前と比較しています。

 

1、ジフテリア、風疹、百日咳と破傷風では罹患数では92%、死亡率では99%以上の減少を認めた。

2、地域流行性のポリオ、はしか、風疹の流行は米国から排除された。

3天然痘に至っては世界中から絶滅させた。

4、その他の疾患では1980年来80%以上の減少を認めている。

5、そして、肺炎球菌性肺炎では34%の罹患者減少、25%の死亡率減少を認めた。

 

 この様にワクチン接種は病気を未然に防ぐ最も強力な手段である事が検証されています。

 今年は例年より早くインフルエンザ流行期が始まりましたが、ワクチン接種を早く済ませておいた方が自分を守る最善の手段です。 特に受験生、高齢者、慢性呼吸器疾患、糖尿病、慢性腎疾患や慢性肝炎の方、そして免疫不全の可能性ある人では1回のワクチンより、2回接種がより予防効果が確実と思います。

 海外旅行予定者も、飛行機内では呼吸器感染しやすいため、早めの対策をお勧めします。 旅行地域によってはインフルエンザ以外に、肝炎、日本脳炎、破傷風のワクチンも考慮した方が良いでしょう。

  私たちの体には自然治癒能力があります。 感染症では、細菌やウイルスなどの病原体が体内に入り込むと免疫機構がはたらいて、その病原体を駆逐し、傷んだ部分を修復し、元の元気な身体に戻してゆきます。反対に敵(病原体など)の勢力があまりにも強力なときには、防衛能力も及ばず身体は降伏し、死んでしまいます。

免疫はいわば生き物の身体を守る軍隊です。

免疫機構を高める方法ーーそれがワクチン(予防接種)

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 ワクチンの接種はいわば予行演習。少量で場合によって活性を抑えた病原体を身体の中に注射で入れるのがワクチン。身体(免疫)が勝つように設計されています。

 敵の性質を一度ワクチンで学ぶと、免疫という軍隊はその病原体に対して戦う効果的な戦術を身につけます。武器の数(抗体など)も増えます。そして再度その病原体の進入があったとき(本番ですね)には、速やかに防衛体制をとり強力に病原体を排除します。

 この仕組みは免疫と呼ばれ、コンピューターシステムのように極めて精巧にプログラム形成されています。 この仕組みを最初に応用したのが1879年にジェンナーが行った種痘です。(天然痘に対して)

 

 医学の進歩により、感染症の原因として多様な細菌やウイルスの発見が発見され、治療薬として、ペニシリン等の抗生物質が発見され、細菌感染症の多くはある程度制御できるようになりました。しかし、ウイルスに関しては、まだ完全に制御できる段階には至っていません。

  抗ウイルス薬がまだ限られている上、ウイルスは突然変異によって形を変え、薬にたいする耐性を持ちやすい(効いていたはずの薬が効かなくなる)からです。そのためウイルスによる疾患や強力な毒素を持った細菌による疾患では、ワクチン接種が大きな効力を発揮します。

 2007年11月号の米国の医学雑誌JAMAに、これらワクチン療法の効果が検証発表されていました。次回説明します。

今年は流行が早いと書きましたけれど、北海道で警報がでたようですね。

http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/inf-keiho/index.html

 予防接種はお済みですか?
鳥インフルエンザがヒトで中国で確認されていますし、韓国では飼育されている鳥から検出されているそうです。
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/map-ai2007/tori071126.gif

 もちろん予防接種は鳥インフルエンザには効きません。でも発症初期にはどちらだか分からない場合が多いので、せめて普通のインフルエンザは予防出来た方が好ましいと思います。


追加
国立感染症研究所では、今月の内にも全国的なインフルエンザの流行の可能性がある。早い予防接種するようにと、よびかけています。

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